あなた最近、自分の子供に嘘を付かれて困ったり、悩んだ経験はありませんか?
少し前は、《素直で真っ直ぐな子》と思っていた子供が、嘘を付くようになった。
嘘を付くような子になったのは自分の育て方が間違っていたのか、と悩んでいませんか?
今回は、10歳の子供が嘘を付く理由と、その対処法についてお伝えします。
10歳の子供が嘘をつく理由と対処法
そもそも、なぜ子供は嘘を付くのでしょう。
その理由は、大人が嘘を付くのと同じです。
私たちが嘘を付く大きな理由は、《自分を守るため》です。
例えば、仕事でミスをした時、少しでも自分の非を軽くしようとして、小さな嘘を付いた経験はありませんか。
また、夫に黙って買った化粧品の値段を、安く伝えた経験は?
あなたも
- ダメな人だと思われたくない
- 怒られるのが嫌だった
そんな理由で嘘を付いたことがあるはず。
- 事実を言えば怒られる
- 自分が非難される
と思った時に、人は自分を守るための嘘を付くのです。
子供があなたに嘘を付く理由も、《自分を守るため》からだと思われます。
では、どうしたらいいのでしょうか。
それは、嘘の内容よりも《嘘を付かれたこと》そのものが、私は悲しいと子供に伝えることです。
嘘を付いた時、少なからず人は罪悪感を持ちます。
「相手の信頼を裏切ってしまった」
「嘘を信じさせてしまった」
そんな時に、《嘘を付かれたことが悲しい》と言われれば、さらに罪悪感を感じるでしょう。
怒られることよりも、あなたを裏切ってしまったことが辛く、今後も嘘を付こうとは思わなくなるはずです。
10歳のあの子はなぜ、嘘を付いたのか?
私が実際に仕事で接した10歳の女の子とのエピソードを、紹介します。
ある男の子の文房具が、数回に渡って無くなる事件が発生。
目撃者もいる中で、状況的に見て10歳のA子さんがやったと思われました。
しかし、彼女にそれとなく確かめても、
「私は関係ない」
の一点張りです。
何度か話す中で、下記のように伝えました。
「もしもあなたが、人の物を隠してしまったとしても、やったことは何も言わない」
「ただ、もし嘘を付かれてるなら、あなたの言葉がこれから信じられなくなる」
「あなたとの信頼関係がなくなってしまい、悲しい」
すると、彼女は自分がやったことを認めたのです。
男の子に意地悪をされ、悔しかったので物を隠して嫌がらせをしたと。
最初に嘘を付いた理由は、正直に話せば怒られると思ったから。
親に伝えられて、《人の物を隠す悪い子》と思われたくなかったとのことでした。
そう思っていた彼女が、なぜ打ち明けてくれたのか?
「嘘を付くことは悪いことだと思っていた」
「大好きな〇〇にこれから先、嘘を付く子だと思われるのが嫌だった」
と話してくれました。
10歳の子供が嘘をつくことについて
子供も10歳になると、小学校でも委員会やクラブ活動に参加するなど、責任感や社会性が身についてきます。
大人が話している内容や感じていることも理解できるようになるため、正直に話せば怒られるかどうかも判断できてしまうのです。
そのため10歳は、少しずつ嘘が出てくる年齢。
文房具を隠してしまった彼女の嘘も大人と同じように、《自分を守る》ために付いたものでした。
子供に嘘を付くのを止めさせたければ、嘘の内容ではなく《嘘を付かれたこと》に対するあなたの気持ちに焦点を合わせて、話しをしてください。
そうすれば子供自身も嘘を付くのは、あなたとの信頼関係を崩す間違ったことだと気づけるはずです。
今回は10歳の子供が嘘を付く理由と、その対処法についてお伝えしました。
子供に嘘を付かれることはショックなことですが、嘘を付かれたことだけに囚われないでください。
自分と子供とのコミュニケーションは、足りていたか。
自分も子供が自己防衛に走りたくなる接し方や、叱り方をしてはいなかったか。
あなたが子供との接し方を振り返る、ポジティブなきっかけにしてほしいと思います。